好きなことを仕事にすることを応援したい

事業そのものをブランディングすることが最大の広告です

広告業に携わってきて感じたことは、過剰な広告や身近で受けた影響を、そのまま実施しようとする方が多いことです。
認知度を高める目的やサービスや商品の販売促進が目的であるはずの広告が、無作為にそれっぽく造られているのを多く目にします。


ポスティングやチラシの大量配布で獲得できる顧客は何パーセントでしょうか?

自社メディアを持てる現代において競合他社との差別化に必要な要素は、自社ブランドの確立とタイムレスなサービス提供にあると感じます。
タイムレスなサービスや商品はロングセラーになる商材であり、必要とされるサービスです。
インターネットの普及により、顧客は同業他社と価格はもちろんですが、それ以上にサービス内容や品質を含むサービス提供会社の付加価値を比較します。
その場合に大きく印象を与えるのがキービジュアルとリテラシーのバランスがとれた言葉です。
どんなにサービス内容を付加してパッと見のイメージを充実させても、配布されたイメージ素材ではなく実際のサービスの写真やオリジナルのイメージ、主客のバランスを考えられた最良の一言のほうが影響力があり、実際のサービスと整合性が取れていなければエンドユーザー(視聴者)にはネガティブな印象しか与えられないのです。

あくまで私自身の主観で感じることは広告物が迷惑になっていることです。

毎日のようにポストには大量の広告物があり、それを毎日捨てる行為はとても無駄です。
この大量ばら撒き広告は無駄しか生み出していないようにも思えます。
企画から制作を経て、エンドユーザーに届くまでに、時間と実際のコストがかかるにも関わらず、エンドユーザーはゴミとして廃棄するのですから。
制作する労力を知っている身としてもいたたまれない気持ちになります。

実際に制作会社や配布する会社は利益を得ているわけですから、タブーなのかもしれませんが、広告コストを軽減し、効果的に広告しようとした結果が大量のゴミを生み出しているのであれば、広告手法を見直し、是正すべきだと思います。

必要な商品やサービスは自ら検索したり専門家に相談したりしますし、多くの方はスマホを利用してインターネットで検索すると思います。
どのように過大広告をしても、インターネットを通じて公開される情報までは加工するのは容易ではありませんし、第三者からの評価をコントロールすることは不可能です。

広告行為をする前に、事業の本質である理念やスタイルを概念から視覚的にも見直すこと、商材やサービスの質を高め、より注目される企業や店舗にすることが重要だと思います。
広告用イメージづくりばかりではなく、既存サービスの向上や、社会へのイノベーション、社内のモチベーションを上げるための設備や体制の見直しなど、事業そのものをブランディングすることが最大の広告であり、時代錯誤にならない、次世代に伝わる優良な事業づくりであり、社会にとって必要な企業だと確信しています。

店舗や起業主は開業や起業する際に、これから顧客に提供する商材やサービスの目的や本質が、実際に消費者にとって必要かどうかを見極める必要があり、同業者が多い既存の事業実態であっても、他社と差別化できるアイデアを実施できるような経営努力が求められます。

これから起業される方や、既存事業のリニューアルを考えている方も、そうでない方々も、働く目的は様々だと思いますが、多くは家族の為であり、暮らす為だと思います。近年では不景気と言われながらも、個人の得意分野や特技を活かして起業するパターンも多く見られ、メディアでも次世代実業家の活躍が毎日のように掲載されています。
着眼点のポイントが斬新であったり、拠点環境を活用した独自性の強いサービスであったりしますが、共通して「自社にしかできない独自のサービス」だったりします。
オーナーや会社の魅力や技術が人を動かし、プランニング技術とデザイン技術により、情報が多くの人に供給され、マニュアル化されて『モノゴト』を動かしていきます。

好きなことだから努力を惜しまなかった当事者の人間性と個性がブランドの核になり、認知されるまでのプロセスも、苦労や逆光と感じずに楽しんでいるからこそ、さらに魅力が高まります。

経営していくうえでは、「好きなこと」だけでは賄うことはできませんが、好きなことを仕事にするためにはそれ以外の努力も強いられる訳ですから、起業する理由として「好きなこと」を仕事にすることは、とても有意義で魅力的なことだと思います。

当社が起業することに辿り着いたのも「好きなこと」を仕事にしてきた結果です。
特に「好きなこと」「得意なこと」をきっかけに起業する会社のスタートアップを応援していきたいと思います。