私事になりますが、12歳の頃に近所の電気屋さんが幼馴染みの家だったことから、ステレオと出会い、中学生になるタイミングで当時のシステムコンポを両親から買ってもらってから約30年余り、、
現在に至るまで、私の居住空間や仕事場は常にスピーカーと同居しています。
現在と違って音楽を聴くまでのプロセスは、タッチパネル上の再生アイコンをタップすれば音が鳴るものではなく、アンプの電源を入れる手順から電源の切り方まで、儀式的なプロセスが在りました(笑)
引越しすることで環境が変わったり、聴く音色の変化などにより、臨場感を求めたり、迫力を求めたり、音源の再現性を求めたりと、、年齢を重ねるごとに選ぶスピーカーも変化してきました。
よく聴いていた音源を再生すれば、その時代の景色や情景、苦い経験や淡い記憶が蘇ってくることがあります。
音楽を聴く行為には、その場を演出するだけでなく、記憶を呼び戻す機能もあると思うのです。
逆を言えば、記憶するための機能が備わっていると言っても良いと思います。
個人的に楽しむオーディオであれば、対面した指向性のあるスピーカーが心地よいのは云うまでもありませんが、倉庫という広い空間と、隣接した住宅へ配慮して来客者と共有するため、無指向性のスピーカーを選択しました。
無指向性スピーカーは、全ての方向に音を拡散することを目的としたスピーカーです。
空間のどこにいてもステレオ感が感じられ、音楽が一点方向に集中せず邪魔になりにくいので、作業や店舗のBGMとしても適していることから、日常の暮らしを演出してくれます。
キッチンやリビングなど家族と共有できるスペースにインストールしてほしいスピーカーです。