新時代の居住空間環境へ

新しい居住空間環境へ
New normal in living space

空気を循環させる換気や空調、気密性能や断熱性能などの住宅設備、窓からの採光や色彩による照明効果など、空間ごとの適正な明るさや適温を確保したり、吸音や残響など、音の響きは計画することで、住人や利用者をストレスから開放し、健康で快適にします。
現代の暮らしでは、環境要素は全て人工的につくることが可能です。 我々の住環境の多くは人工的に調整できるようになっているので、快適さを容易に手に入れることができるのです。 しかし、ポストコロナ時代を想定し、過去には戻せない暮らしの在り方を意識すると、改めて空気そのものが重要だと言えます。 人は室内で過ごすことがほとんどです。 換気や空調設備だけではなく、制菌作用による新しい空気のカタチを体感していただける空間環境と、空気の可視化を試みるインスタレーションで、ポストコロナ時代の居住空間環境対策を意識する一つの提案として、制菌された空間の可能性を感じていただきたい。

10月10日(土)から開催を予定しておりました「Lifescapes – 新時代の居住空間環境へ – 」は、開催内容の変更に伴い日程を変更して開催することとなりました。

・期間:2020年 10月31日(土)~ 11月29日(日)
・会場:QUOTE_UNQUOTE(クォートアンクォート)

開催直前のご案内となりましたことを、お詫び申し上げます。

 

ポストコロナ時代、過去には戻せない暮らしの常識に、一時的あるいは恒久的なデザインを考え、取り入れるのか?
近い将来に、住宅や職場、店舗など、都市環境はどんな様相を呈するのか?

世界的な混乱を巻き起こした新型コロナウイルス(covid-19)。この新型コロナウイルス感染拡大防止策として多くの国は、人との接触を避ける対策を選び、感染者数削減を目指しました。 その方法として、海外ではロックダウン(都市封鎖)という強制的な方法を実施しましたが、日本では外出自粛要請という方法により、人との接触を極力避けることを呼びかけ、感染症患者数拡大を阻止することを目標としたのです。 国内でも「三密(密集・密接・密閉)」という言葉が広まり、人との接触を避けるもので、手洗い・うがいの徹底は言うまでもありませんが、その中でソーシャルディスタンス(Social Distance)という言葉も登場しました。 それは生産活動の停止となり、消費行動の自粛であり、様々な経済活動が制限されました。 環境や業種にもよりますが、生活状況が厳しくなるのは否めない状況となり、これまでの日常生活を一変させることになりました。 感染者は世界で4,000万人を超え、死者は110万人を超えたと発表され、現在も増加している状況です。(アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学10月19日発表) 様々な情報が錯綜する中で「新しい生活様式」の定着等を前提として、国内の各都道府県では外出の自粛や施設の使用制限の要請等を緩和しつつ、段階的に社会経済の活動レベルを引き上げることとして、新型コロナウイルス感染症の自粛・制限の段階的緩和が発表されてから数ヶ月が経過しました。 食事前や帰宅時に手を洗う習慣やマスクの着用に抵抗がなく、清潔好きな生活習慣と衛生意識の高さがある日本は、他国に比べて感染者数や感染による死者数も少ない傾向にあって、徐々に感染リスクへの危機感も薄れてきてるように感じる場面も少なくありません。

時代の移ろいに沿った暮らしとコミュニケーションを充実させるために、普遍的な良品の新たな価値と魅力やアイデンティティーを、生活者の視点で探求して提供することをバリューとして掲げるReso inc.(弊社)では、現在の状況下で次のように考えました。これまでの日常の常識が変化したことを理解して、消毒やマスクの着用、ソーシャルディスタンスやパーテーションの設置など、いずれも視覚的にも意識的にも応急処置のような印象がある現状況を受け容れなくてはいけなくなりました。 住宅や職場、オフィスや店舗など、人が集まる施設環境において慌ただしく対策が進められている厳しい現状で、居住空間環境の根本の見直しが最重要だと考えます。 戸建て住宅に住む家族や、集合住宅に暮らす人々のためにも、ルールを抜本的に考え直し、意識する必要性が出てきます。 感染リスクを避けるための恒久的なデザインを考えるとしたら、戸建て住宅で同居者との距離を考えた生活動線の確保ができる間取りに配慮したり、集合住宅であれば各戸の住民間の供用部分であるエントランスや階段・廊下・エレベーターにおいても、距離や接触を考慮したりと、これまでの仕様を変更する意識が必要になってきます。 どの程度のプライバシーを求めるかは人それぞれですが、パーソナルスペースの確保や騒音の面においても、近年トレンド傾向で当たり前になってきたオープン型レイアウトの間取りや空間におけるコミュニケーションの取りかたなどの常識が変わるかもしれません。壁や間仕切り、廊下などの設計基準を変更することや、住宅設備の改善で生活空間で生じる感染リスクは最小限に抑えられるはずですが、それだけで解決できるとは思えないのです。

空間を制菌する
環境としての空間づくり

弊社は、店舗デザインやインテリアデザイン、音響計画、グラフィックデザイン起点の企業ブランディングや、商品の提案や販売を提供する店舗を営んだりと、多岐にわたって人々の暮らしに関わっています。そして、高梁練染株式会社が生地加工の分野から開発を進めてきた「DEOFACTOR®」デオファクターの「制菌」と出会ったことによって、安心できる空間環境への対策が具体的にできると想像できたことが動機となり、今だからこそ、この技術の品質や魅力や可能性を正確に消費者に届けたいと感じたことから、インスタレーションで伝えることを選択しました。 無味無臭の空気を可視化するために、空間で起こる現象や要素を、感覚で感じ取っていただけるような空間づくりを目指します。 デオファクターカーサによる制菌された空間で、植物の生育環境の新しいカタチを提案する立体造形や、空間の響きから空気の振動を感じられる無指向性スピーカーによるサウンドスケープを実施することで、各専門分野の特殊技術をクロスオーバーさせ、倉庫という厳しい環境条件の中に、新しい空間環境のアイデアを表現します。 人が暮らす住宅、または人が集まる商業施設や文化施設、公共施設など、ポストコロナ時代の居住空間環境を考えることを意識するきっかけにしていただければ幸いです。

空間を制菌する

デオファクターとは、独自の消臭・制菌作用により、衣類や繊維製品に付着する有害物質を分解して無害化する効果を発揮する製品です。 デオファクターを開発している高橋練染株式会社は1948年に京都で創業し、正絹織物の練染加工からプリント服地の整理仕上げ加工、風合い加工などを施す生地仕上業のプロフェッショナルとして、独自開発による様々な特殊技術を生み出してきました。 その中で、生地加工の分野においてトータル衛生を視野に「DEOFACTOR®」を開発し、制菌加工、抗ウイルス加工を中心に衛生用品・介護用品・日用品等の商品を企画製造しています。 生地加工技術の研究により開発されたデオファクターをリプロダクトしたデオファクターカーサは、高濃度天然ミネラルが主成分の無色無臭透明な液剤で、屋内に噴霧施工することで、デオファクターカーサに含まれる成分の鉄・カリウム・アルミニウム・チタン・ゼオライトなどが空気中の酸素と水分に化学反応してOHラジカル(高反応成分)等を生成し、菌やウイルスなどの有害物質の分解に効果を発揮します。有害物質を分解した後は、再び酸素と水分に戻り空気中に還元(酸化還元反応)されます。この触媒反応がミネラル酸素触媒です。「菌の増殖を抑える抗菌ではなく、菌を減らし続けること。」それがデオファクターの制菌作用の特徴なのです。

空気の可視化

デオファクターの制菌技術は植物の生育環境にも力を発揮します。植物の声に耳を傾け、植物が快適に過ごせるようパッケージングした花のブランドのsaxia(サクシア)は、土を使わない新しい植物のかたちを実現させるために株式会社ハクサンが独自に開発するカルティ(植物専用ウレタン)と、水管理に重要なアクアセル(植物用に開発された吸水性と保水性に優れる特殊なスポンジ) の制菌処理にデオファクターを採用することで、植物は根、葉、花をイキイキとした状態に保ち、植物が自ら必要とする水分量だけを吸い上げるため、水やりの手間が軽減されることはもちろん、水枯れや水の与えすぎを防ぐことができ、植物にとって快適な水分量が保たれることにより、植物を驚くほど長持ちさせることができる技術を証明しました。また、カルティを利用することで、壁面で植物の生育が可能となり、将来の植物との関わり方が一変する可能性があります。植物は害虫ではなく、菌と戦っているのだと開発者は語ります。今回の企画では、空間内の制菌作用によって整った植物の生育環境で清潔な空気を可視化することを試みます。空間の中で、朽ちていくフラワーアートの様ではなく、活きいきとする植物の様子から、清潔な空気を感じていただきたいと思っています。

空気を感じる

熱や光とは違い、音は波動として伝わるため、ガラス窓や壁を超えたり、共鳴という現象を起こすため、空間内の音の制御は難しいです。 自動車の騒音や人の声、また階上の部屋の床から響く生活音、ホールでの演奏音など、建物の目的に応じた適正な音の環境をつくるのが「建築音響学」と言われる分野です。 建築音響学には居住空間を取り巻く騒音を遮断する「騒音制御」と、室内の響きを調整する「音響計画」の2つがあります。 ホールなどで、楽器の音が壁や天井に反射して響く「残響」を最適にして美しい音をつくりだすことは音響計画にあたります。 日常的に利用する住空間では、必要吸音量を算出し、想定した室内仕上げで吸音量や残響音を計算することができるので、「吸音」によって響きを抑えることができます。 本企画では、建物の構造を変更することは不可能なので、 田口音響研究所の創始者である田口和典が40年以上の時間と哲学によって研究開発され、現在も目的や環境に応じて変化を続けるタグチスピーカーで、弊社の事業でも展開しているサウンドスケープデザイン(空間に応じた音響計画)を実施します。 倉庫特有の空間環境を感じさせない無指向性スピーカー(Taguchi製)による音響空間を、純粋な音楽メディアの再現性と空間の響きで空気感を体験していただきたい。

建築分野においては、将来的な災害やパンデミックの可能性を視野に入れた設計も求められる段階になってきています。
正解が見えない現状況で対策のみに囚われるのは不本意で、ルールに規制された状況に慣れていくことは、とても危険です。
世界で起きている真実を受け容れ、我々、生活者それぞれの意識が変わることが、新時代の暮らしの環境づくりの本質になると考えます。

当イベント会場における新型コロナウイルス感染予防対策について

【会場内での感染予防対策】

①消毒の徹底を実施します。お客様同士が間接的に接触する可能性のある個所(エントランス扉や、トイレ)については、1時間に1回、または1クールごとにアルコール消毒を行います。
②換気の徹底1時間に1回、5分間換気を行います。
③座席間の空間の確保。各座席間で1m以上の距離を確保するよう配置します。
④弊社スタッフとの接触防止。ご挨拶時など、お客様と弊社スタッフが直接接触することがないように接客させていただきます。

【弊社スタッフの感染予防対策】

①出勤前の検温・確認
②体調不良時の出勤停止
③会場入室時の手指の消毒の徹底
④1時間おき、または1クールごとの手指の消毒の徹底
⑤マスク着用及び咳エチケットの励行
⑥お客様との接触をしない接客の実施

【お客様へのお願い】

①ウイルス感染の可能性のある方、体調のすぐれない方はご来場をお控えください。
②ご来場時のマスク着用及び咳エチケットの励行にご協力をお願いいたします。
③会場入室時の手指の消毒にご協力をお願いいたします。感染予防のためには、正しい知識とその実践がとても大切です。

当会場は地域の皆様の健康を支える場としてご利用いただけますよう精一杯努力してまいります。

 

会場での注意事項

貴重品の管理について

○ 貴重品のお預かりはしておりません。手荷物や貴重品の管理は各自でお願いいたします。

落とし物・お忘れ物について

○ 開催中は店頭にて管理いたします。弊社までお問い合わせください。

ゴミについて

○ 基本的にゴミは回収いたしますが、会場内に設置されたダストボックスへのゴミの分別にご協力ください。

体調管理や怪我について

○ イベント開催中、具合が悪くなったり、怪我をされたお客様はお近くのスタッフまでお声がけください。
○ 緊急の救護対応はいたしますが、各自で十分ご注意くださいますようお願いいたします。

禁止行為について

○ 他の参加者や近隣住民の方のご迷惑になる行為はおやめくださいますようお願いいたします。迷惑行為を行ったり、スタッフの指示をお聞きいただけない場合は、やむを得ずご退場いただくことがございます
○ 会場内への飲食類、その他法律で禁止されている物品の持ち込みは固くお断りいたします。
○ 喫煙に関しては、所定の場所以外での喫煙はお避けくださいますようお願いいたします。

その他

○ 会場内におけるトラブル、事故やケガ、盗難、紛失等につきましては、主催者は一切の責任を負いかねます。
○ 運営の都合上、上記ルールは予告なく変更する場合がございますので、ご了承ください。

 

<主催>
・株式会社Reso(レゾ)

<企画 / 製作 / 運営>
・株式会社Reso(レゾ)

<共同製作 / 技術提供・協力>
・DEOFACTOR(高橋練染株式会社 KOKORO CARE
saxia株式会社ハクサン、 リスパック株式会社、東京フラワーポート株式会社)
田口音響研究所 + Experimental Acoustic Research

<協力>
草川工業株式会社
E.A.R
松本康明写真館
・合同会社シナリオ
株式会社ケンテック
株式会社カエルワークス
モデルシモサト株式会社
・日本街路灯製造株式会社
・NO WORKS